痴呆症と認知症の違いは?アルツハイマーとの症状の違いは?
痴呆症と認知症の違いは?アルツハイマーとの症状の違いは?
現在65歳以上の人のうち10人に1人はなるという認知症。
高齢化社会でお年寄りが増え、認知症にかかってしまう人が急増しているため、テレビなんかでもよく取り上げられていますよね。
しかし、人によっては痴呆症って言ったり、認知症って言ったりしています。
一体何がどう違うんだろうと不思議に思いませんか?
そこで今回は、痴呆症と認知症の違いは何か、またアルツハイマーとの症状の違いについても紹介します。
- 痴呆症と認知症の違いは?
- 痴呆症と認知症とアルツハイマーの症状の違いは?
痴呆症と認知症の違いは?
「痴呆症と認知症の違いは何?」
と疑問に思う人がいるかもしれませんが、この2つの言葉の意味は同じです。というのも昔は認知症ではなく、痴呆症と呼ばれていたからです。
痴呆症(認知症)は脳の機能が極端に低下してしまうことを言います。
少しずつ進行し、痴呆症(認知症)が進んでいく内に自分の知識や知能、能力などがどんどん失われていき、日常生活を送ることも困難になっていく病気なんです。
昔は痴呆症という言葉が当たり前のように使用されていました。
しかし、この「痴呆」という言葉は辞典なんかで調べてみると「ぼんやり」「おろか」などと出てきます。
そしてこの「おろか」という意味は頭の動きが鈍く劣っているという意味になります。こうして聞いても痴呆という言葉は良い言葉には聞こえませんよね。
痴呆症(認知症)の人もかつては頭の良い人、穏やかだった人、記憶力の良い人、手先が器用な人だった訳です。
痴呆症(認知症)はなりたくてなったわけじゃない、脳の病気が痴呆の症状を出させているだけなんです。
この言葉が非常に家族や本人のプライドを傷つけ、痴呆症は恥ずかしいことと隠す人が増加したことから、早期治療や早期発見が遅れてしまうことが問題だと言われるようになりました。
「痴呆症かもしれないから検査してみよう」と家族が話したとしても、
「わしはボケておらん!」などと怒ってしまうお年寄りの人がいるのを見たことがあります。
こうしたことを経て厚生労働省が「痴呆という言葉は適切かどうか」を検討し、平成16年の12月に認知症という言葉に改めました。
今では病院に行っても、お医者さんは痴呆症ではなく認知症と言います。
痴呆症よりも認知症の方が受け入れやすくなったように感じます。
ですから、できれば認知症の人がいるご家族などと話をする時は痴呆症ではなく認知症と話すようにしましょう。
認知症の人を見ている家族も付き添っていると非常に疲れてしまいます。
私も祖父、祖母を見ていますが暴れた時なんかすごく辛い時があります。
疲れてデリケートになっているのは認知症本人だけでなく家族も同じ、ということを頭において接するようにすると良いと思います。私もそうしてもらえると嬉しいですし。
痴呆症と認知症とアルツハイマーの症状の違いは?
上で説明したように、痴呆症と認知症は同じ意味です。
では今度は認知症とアルツハイマーの違いに関して紹介します。
認知症というのは病気の名前というより記憶力、認識力、判断力が脳の機能が衰えたことで低下してしまい、生活に支障をきたしてしまう状態をさします。
認知症になってしまう原因は1つではなく、例えば甲状腺機能低下症やビタミン不足、血管性認知症やレビー体型認知症など人によってさまざまなことでおこってしまいます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんね。
私の家の場合、祖父はアルツハイマーが原因で認知症に、祖母は脳溢血から認知症になってしまいました。
まとめて「認知症」と呼んでいるだけで、その原因は様々です。
認知症になる原因の中で、日本で最も多いのがアルツハイマーなんです。
アルツハイマーは、人間の脳の中にある記憶してくれる大事な機能である「海馬」を元として、脳全体が萎縮して縮まってしまう状態をいいます。
このピンク部分が海馬で健常者と比べるとスッカスカになって縮んでしまっているのがわかるかと思います。
アルツハイマーは他の認知症に比べてものすごくゆっくりと症状が進行していきます。
だから自覚症状を感じにくく発症時期もわからない人が多いですね。
早い人で40代からアルツハイマーは始まるといいます。
アルツハイマーの怖い所はとにかく記憶がなくなってしまうということです。
自分の今いる場所や友人、家族の顔も認識できなくなっていきます。
症状が進む内に体の機能自体が低下してしまい寝たきりになる人も出てきます。
そして残念ながら普段の生活では防ぎようがありません。
記憶があいまいになってきたら怪しいと思った方が良いでしょう。
早期に病院に行くことができれば薬などでアルツハイマーの進行を遅くさせることもできますよ。
以上、今回は
- 痴呆症と認知症の違いは何か
- アルツハイマーとの症状の違い
について紹介しました。
認知症と名前が変わってからだいぶ認められるようになってきたのではないでしょうか。
高齢になれば誰でもなる可能性はあるので知識として頭に入れておくと役にたつかもしれませんね。
最後までお読み頂いてありがとうございました。
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