セルロースナノファイバーの用途や課題とは?作り方(製造方法)は?
セルロースナノファイバーの用途や課題とは?作り方(製造方法)は?
2015年10月にセルロースナノファイバーという新素材が実用化されつつあることが発表されました。
日本では1998年頃から研究されている素材です。
セルロースナノファイバーは、鉄より5倍軽いのに鉄より5倍強いという特徴を持ってるんだとか!
鉄より軽いのに頑丈ってすごいですよね!
今回はそんな今注目の新素材・セルロースナノファイバーに関していろいろと調べてみました。
- セルロースナノファイバーの用途は?
- セルロースナノファイバーの課題とは?
- セルロースナノファイバーの作り方(製造方法)は?
セルロースナノファイバーの用途は?
NHKニュースによると環境省はセルロースナノファイバーを自動車部品や住宅建材に利用できないか検討しているとのことでした。
軽量化による燃費の改善や製造する際にガスを排出する鉄等の金属を使用しないこと等のメリットが地球温暖化対策にも繋がると大注目されています。
活躍の幅は広く、セルロースナノファイバーをシート状に加工したものを大人用オムツとして使用し「肌ケア アクティ」という商品を2015年10月に販売しました。
消臭力が今までのおむつより3倍もあるんだそうです。
パソコン等のディスプレイや、高い保湿性があることから医薬品や食品にも活用できるのではないかといわれています。
本当にたくさんの幅は広く利用されそうですね!
2016年には来年度予算案に38億円を盛り込み、さらなるセルロースナノファイバー関連製品の開発や燃費改善に力を入れていくことになっています。
セルロースナノファイバーは植物由来の素材ですので間伐材等の再利用にも期待でききるのことです!
本当に素晴らしい素材ですね。
セルロースナノファイバーの課題とは?
様々な用途での使用が期待されているセルロースナノファイバーですが、技術的課題も少なくありません。
樹脂とセルロースナノファイバーをなじませたくても、水と油のように混ぜ合うことができずにかなり高度な技術が必要といわれています。
また、製造コストが1kgあたり数千円~1万円かかり、炭素繊維の製造コスト3千円程度と比較するとコストはかなり高いです。
セルロースナノファイバーの値段も高いだけでなく、施工する場合は、手間がかかるので施工費も高くなるようです。
また、濃度を上げて取り扱うと、粘度が高すぎて不安定なセルロースナノファイバーになってしまいます。
数%程度の低濃度で少量ずつ機械で製造するとなるとコストも上がってしまいます。
しかし、そうやって製造することでバランスの良いセルロースナノファイバーができるのだそうです。
さらに建築材で使用した場合は木造だと乾燥で木が歪んでしまう時に隙間からセルロースナノファイバーの埃が出てきてしまうというデメリットもあり「吸収性はすごいけどコストも高いし、アレルギーがあるから使用したくない。」という方もいます。
セルロースナノファイバーは繊維の塊なので、どうしても埃っぽくなってしまうんですね。
この黒い埃みたいなのが建築材で使用しているセルロースナノファイバーです。
そして何より水に弱く、長い時間水にさらすと構造に穴が開いてしまうんですって。
この課題を今後改善して実用化してくれると嬉しいですね。
セルロースナノファイバーの作り方(製造方法)は?
セルロースナノファイバーには色々な形やグレードがあるのですが、今回は透明の紙ということをテーマに製造方法を紹介します。
太いセルロースナノファイバーの製造方法です。
画用紙やパルプ等を機械で解繊します。
セルロースナノファイバーは、白色の混濁液で、乾かすと透明になります。
こんな風に繊維の細かい物がくっついてセルロースナノファイバーとなります。
次に、セルロースナノファイバーを身近に感じられる自由研究の方法がありましたので紹介します!
実際にやってみると楽しく分かりやすいですよ。
①どんな野菜でもいいので買って皮をむき、小さく切り刻みます。
②切り刻んだ野菜をミキサーで細かくします。
③そのミキサーですりつぶしたものをストッキングに入れてこします。
②~③の工程を何度も繰り返します。
繰り返すことで細かい繊維がコップに溜まっていきます。
④鍋で少し煮詰めたら、汁を金属板塗ってホットプレートで乾かします。
完成です!
この通り、工程を何度も繰り返していて手間暇がかかっていますよね。
それがセルロースナノファイバーの作り方(製造方法)です。
夏休みの自由研究などにぜひ行ってみてください!
以上、今回は
- セルロースナノファイバーの用途は?
- セルロースナノファイバーの課題とは?
- セルロースナノファイバーの作り方(製造方法)は?
について紹介しました。
セルロースナノファイバーとは繊維の塊なのですね。
鉄よりも軽くて丈夫なんで想像できませんが、車などに使われたら燃費がすごく良くなりそうですね!期待しています!!
スピード出し過ぎたら車が空を飛んでしまいそうですね(^^)
最後までお読み頂いてありがとうございました。
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